COBOLでサブルーチンを使った再利用可能な部品化事例をやさしく解説!初心者でもわかる使い回しテクニック
生徒
「先生、サブルーチンって部品みたいに使い回せるって本当ですか?」
先生
「はい、COBOLでは処理をサブルーチンとしてまとめておくと、何度も使えて便利なんです。再利用性が高まるんですよ。」
生徒
「部品化ってどういう意味ですか?」
先生
「たとえば家具を作るときに同じネジや板を使い回すように、同じ処理をサブルーチン化してプログラムに組み込むイメージです。」
1. サブルーチンとは何か?
サブルーチンとは、COBOLで一連の処理をまとめた「部品」のことです。CALL文で呼び出して使います。
料理の手順でいうと、「みそ汁を作る処理」や「計算をする処理」をひとつの部品にするようなものです。
2. 再利用可能な部品化のメリット
- 同じ処理を何度も書かなくてよい
- プログラムが短く、見やすくなる
- 修正があったとき、部品の中身を直すだけで済む
たとえば、計算の仕組みをひとつにまとめておけば、どこで呼び出しても同じ結果が返ってきます。
3. 使い回し部品の具体例:合計を計算するサブルーチン
ここでは「合計を計算する処理」をサブルーチン化して、メインから呼び出す例を紹介します。
IDENTIFICATION DIVISION.
PROGRAM-ID. MAIN-PROG.
DATA DIVISION.
WORKING-STORAGE SECTION.
01 WS-NUM1 PIC 9(4) VALUE 10.
01 WS-NUM2 PIC 9(4) VALUE 20.
01 WS-TOTAL PIC 9(5).
PROCEDURE DIVISION.
CALL 'CALC-SUM' USING WS-NUM1, WS-NUM2 GIVING WS-TOTAL
DISPLAY "合計は:" WS-TOTAL
STOP RUN.
IDENTIFICATION DIVISION.
PROGRAM-ID. CALC-SUM.
DATA DIVISION.
LINKAGE SECTION.
01 LK-NUM1 PIC 9(4).
01 LK-NUM2 PIC 9(4).
01 LK-TOTAL PIC 9(5).
PROCEDURE DIVISION USING LK-NUM1, LK-NUM2 GIVING LK-TOTAL.
COMPUTE LK-TOTAL = LK-NUM1 + LK-NUM2
GOBACK.
4. 実行結果
合計は:30
このように、メインからサブルーチンを呼ぶだけで合計処理が完了します。別の場所でも同じ部品を使い回せます。
5. 他の再利用可能な部品化パターン
活用しやすい部品化のパターンをいくつか紹介します。
- 日付処理:日付をフォーマット変換する処理を部品に
- チェック処理:入力値の妥当性をチェックする部品
- ファイル読み書き:ログの出力処理など、共通の手続きをまとめた部品
これらはどんなプログラムでも使われる処理なので、共通部品としてまとめておくと効率的です。
6. COPY句と連携して部品化する方法
COPY句を使って、部品化したサブルーチンをまとめたファイルを読み込むと、管理しやすくなります。
WORKING-STORAGE SECTION.
COPY 'COMMON-UTILS'.
これにより、共通サブルーチンや定義を簡単にメインに取り込めます。
7. 部品化を成功させるポイント
- 処理は「ひとまとまり」に分ける
- 引数と戻り値を明確にする(USING/GIVING)
- 命名規則を決める(CALC-、CHECK-など)
- コメントを書いて役割を説明する
これらを守ることで、部品の再利用性が高くなり、プログラムがスッキリします。
8. 部品化のメリット
サブルーチンで部品化すると、使い回しやすくなり、修正も一か所で済みます。プログラムの見通しやメンテナンス性が大幅に向上します。
COBOL初心者でもまずは「ひとつの処理を部品にする」ことから始めてみると、感覚がつかめますよ。
まとめ
COBOLでサブルーチンを使った部品化は、初心者が最初に身につけておくとその後の開発効率が大きく変わる重要な考え方です。今回の記事では、サブルーチンとは何か、どのように使い回すことができるのか、そして実際に再利用可能な処理をどのようにまとめて呼び出すのかを、具体例を通して丁寧に整理しました。サブルーチンは、ひとまとまりの処理を独立した小さなプログラムとして切り出し、必要なときにCALL文で呼び出す仕組みです。これにより、同じような処理を何度も書かずに済み、メインのプログラムが短く、わかりやすく保てるという大きなメリットがあります。 また、サブルーチン化には「処理の内容が共通しているものを切り出す」「引数と戻り値を明確にする」「命名ルールを統一する」など、いくつかのポイントがあります。これらを押さえておくことで、どんな規模のプログラムでもスッキリと整理された構造に仕上がります。特にCOBOLの業務開発では、日付計算やチェック処理、ファイル操作など、何度も同じ処理を呼び出すケースが多いため、サブルーチンとして部品化しておくことで保守性と再利用性が大きく向上します。そして、COPY句と組み合わせることで、共通化した定義や部品群を複数のプログラムから読み込めるため、より柔軟で体系的な開発が実現できます。 以下に、今回取り上げたポイントを理解するためのサンプルプログラムをまとめて掲載します。サブルーチンの呼び出し方、引数の渡し方、LINKAGE SECTION の使い方などを確認しながら、自身のプログラムにどう応用できるかを考えてみてください。
サブルーチン再利用のサンプルまとめ
IDENTIFICATION DIVISION.
PROGRAM-ID. MAIN-DEMO.
DATA DIVISION.
WORKING-STORAGE SECTION.
01 WS-A PIC 9(4) VALUE 15.
01 WS-B PIC 9(4) VALUE 25.
01 WS-RES PIC 9(5).
PROCEDURE DIVISION.
CALL 'ADD-UTIL' USING WS-A WS-B GIVING WS-RES
DISPLAY "結果:" WS-RES
STOP RUN.
IDENTIFICATION DIVISION.
PROGRAM-ID. ADD-UTIL.
DATA DIVISION.
LINKAGE SECTION.
01 LK-A PIC 9(4).
01 LK-B PIC 9(4).
01 LK-RES PIC 9(5).
PROCEDURE DIVISION USING LK-A LK-B GIVING LK-RES.
COMPUTE LK-RES = LK-A + LK-B
GOBACK.
このように、部品化されたサブルーチンを必要に応じて呼び出すだけで、メインプログラムは非常に読みやすくなり、修正も簡単になります。処理の一部を変更したい場合はサブルーチン側の中身を修正するだけでよく、複数のプログラムに同様の修正を加える必要がなくなるため、開発スピードが上がるうえにミスも減ります。特に、繰り返し使われる計算処理や文字列操作、日付変換処理などは、最初に共通部品として作っておくことで後の開発が驚くほど楽になります。 さらに、サブルーチン化はプログラムの見通しを良くするだけでなく、品質向上にも役立ちます。共通部品にテストをしっかり行っておけば、その部分を利用するすべてのプログラムの品質が高まります。また、メンテナンス性も大幅に向上し、長期間運用されるCOBOLシステムにおいて安心して使い続けられる仕組みになります。これらの点からも、サブルーチンを中心にした部品化はCOBOLにおける開発の基本であり、初心者のうちに習得しておくと非常に役立つ技術です。
生徒
「サブルーチンって、ただ便利な仕組みだと思っていましたが、プログラム全体の質を高めるためにも欠かせないものなんですね!」
先生
「その通りです。使い回しができるだけでなく、修正も一箇所にまとまるので保守の負担が大きく減ります。」
生徒
「CALL文で引数を渡したり、LINKAGE SECTIONで受け取る仕組みも理解できました。最初は難しく見えましたが、流れが分かるとシンプルですね。」
先生
「ひとつひとつの仕組みは難しくありません。部品化の考え方を身につけると、大規模なプログラムほど効果が大きく感じられますよ。」
生徒
「日付処理やチェック処理も部品化できると知って、さらに応用できそうだと感じました!」
先生
「その発想はとても良いですね。共通で使う処理はどんどん部品化することが、効率的なCOBOL開発には欠かせません。」