カテゴリ: COBOL 更新日: 2025/12/21

COBOLのサブルーチンとCOPY句管理のベストプラクティスを徹底解説!初心者でもわかる保守と再利用のコツ

サブルーチン・COPY句管理のベストプラクティス
サブルーチン・COPY句管理のベストプラクティス

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「先生、COBOLのプログラムが大きくなってきたんですけど、同じ処理を何度も書くのが大変です…。」

先生

「それは良い気づきですね。COBOLでは、サブルーチンCOPY句を使うことで、同じ処理を何度も書かずに済むようになりますよ。」

生徒

「サブルーチンとCOPY句って、何が違うんですか?」

先生

「サブルーチンは“呼び出して使う処理のまとまり”、COPY句は“共通の部品を貼り付ける仕組み”です。それぞれの使い分け方や管理のコツを一緒に見ていきましょう。」

1. サブルーチンとは?

1. サブルーチンとは?
1. サブルーチンとは?

サブルーチンとは、COBOLで特定の処理をひとまとまりにして、他のプログラムから呼び出せるようにしたものです。たとえば、「日付の計算」や「データのフォーマット」など、複数のプログラムで共通して使う処理をサブルーチン化しておくと、修正や保守がとても簡単になります。

たとえるなら、サブルーチンは「お料理のレシピ」のようなものです。カレーを作るとき、毎回スパイスの配合を考えるのは大変ですよね。レシピ(=サブルーチン)があれば、必要なときに同じ手順で再利用できます。

COBOLでのサブルーチン呼び出し例


CALL 'DATECALC' USING WS-DATE-IN WS-DATE-OUT.

この例では、「DATECALC」というサブルーチンを呼び出し、日付の入力データと出力データを引数として渡しています。こうすることで、共通の処理を一か所にまとめ、他のプログラムから呼び出すことができます。

2. COPY句とは?

2. COPY句とは?
2. COPY句とは?

COPY句は、COBOLで共通の定義や構造を外部ファイルにまとめておき、プログラム内で「貼り付ける」ように再利用する仕組みです。特に、データ定義(項目名や構造)や定数を共通化するのにとても便利です。

たとえば、社員情報を扱うプログラムが複数ある場合、同じデータ構造をそれぞれのプログラムに書くのは非効率です。そこで、共通部分を外部のCOPYファイルにまとめます。

COPY句のサンプル


01 EMPLOYEE-INFO.
   05 EMP-ID     PIC 9(5).
   05 EMP-NAME   PIC X(20).
   05 EMP-AGE    PIC 9(3).

これを「EMPINFO.CPY」というファイルに保存しておき、各プログラムで次のように呼び出します。


COPY 'EMPINFO'.

こうしておくと、共通定義を一元管理でき、社員情報の項目が増えた場合も「EMPINFO.CPY」だけを修正すれば済みます。

3. サブルーチンとCOPY句の違い

3. サブルーチンとCOPY句の違い
3. サブルーチンとCOPY句の違い

初心者の方がよく混乱するポイントが「どちらを使えばいいの?」という点です。簡単に言うと次のように使い分けます。

  • サブルーチン:動的な処理(計算や判定など)を共通化したいとき。
  • COPY句:静的な定義(データ構造や定数など)を共通化したいとき。

つまり、サブルーチンは「処理を再利用」、COPY句は「定義を再利用」するための仕組みです。

4. COPY句管理のベストプラクティス

4. COPY句管理のベストプラクティス
4. COPY句管理のベストプラクティス

COBOLの現場では、COPY句ファイルが数百個になることもあります。管理を怠ると、どのプログラムでどのCOPY句を使っているのか分からなくなり、修正時に大混乱することもあります。

以下のようなルールを守ることで、COPY句を安全かつ効率的に運用できます。

① ファイル命名規則を統一する

例えば「共通データ定義」ならCMN-EMPINFO.CPY、「業務別」ならPAY-DETAIL.CPYなど、接頭語で分類しておくと検索しやすくなります。

② バージョン管理を行う

Gitなどのバージョン管理ツールでCOPY句の変更履歴を追えるようにします。古いバージョンが必要になった場合も、すぐに復元できます。

③ コメントをしっかり書く

COPY句の先頭に「作成日」「作成者」「用途」「変更履歴」をコメントで記載しておくと、後任者にもわかりやすくなります。


*> EMPINFO.CPY
*> 作成日:2025/10/01
*> 用途:社員情報の基本構造定義
*> 更新履歴:2025/11/01 年齢項目を追加

5. サブルーチン運用のベストプラクティス

5. サブルーチン運用のベストプラクティス
5. サブルーチン運用のベストプラクティス

サブルーチンは、複数のプログラムから呼び出されるため、変更の影響範囲が広くなります。そのため、次のようなポイントに注意して運用しましょう。

① 入出力項目を明確にする

USINGで渡すデータ(引数)と、返すデータ(戻り値)を整理しておきましょう。曖昧なまま追加していくと、他のプログラムとの互換性が崩れます。

② エラー処理を統一する

エラーコードや例外メッセージの管理を統一すると、デバッグが容易になります。サブルーチンでエラーが発生した場合は、戻り値でエラーコードを返す仕組みが一般的です。


CALL 'FILECHK' USING WS-FILE-NAME WS-STATUS.
IF WS-STATUS NOT = 'OK'
    DISPLAY "ファイルチェックエラー"
END-IF

③ 共通化しすぎない

なんでもかんでもサブルーチン化すると、逆に複雑になります。たとえば、ある業務にしか使わない処理まで共通化すると、修正時に影響が広がってしまいます。汎用性が高い処理だけをサブルーチンにするのがポイントです。

6. COPY句とサブルーチンの連携

6. COPY句とサブルーチンの連携
6. COPY句とサブルーチンの連携

実際の開発現場では、COPY句で定義したデータをサブルーチンで利用するケースが多くあります。例えば、共通の顧客情報定義をCOPY句から読み込み、その情報を処理するロジックをサブルーチンとして呼び出す構成です。

組み合わせのサンプル構成


IDENTIFICATION DIVISION.
PROGRAM-ID. CUSTOMER-MAIN.
DATA DIVISION.
WORKING-STORAGE SECTION.
COPY 'CUSTINFO'.

PROCEDURE DIVISION.
    CALL 'CUSTCHECK' USING CUST-ID CUST-STATUS.

このように、COPY句とサブルーチンを組み合わせることで、COBOLプログラムの保守性と再利用性を大幅に向上させることができます。

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